コロナの第二波による、規制がまだまだ続いているこの秋、オンタリオ州でも、コロナの新患者数はまだまだ減る様子がないようですね。ただ、春に比べ、私たちも、このコロナウイルスと共存しながら、生活していくことに慣れてきていると思います。各自が、健康に気をつけ、マスク、手洗い、ソーシャルディスタンスを守り、前向きに生活していきたいものですね。

さて、10月度のトロントリージョナル不動産協会の売買統計が出ました。10月度も、先月に引き続き、売買件数、価格ともに上向き、活発な市場となっております。コロナ渦ではありますが、下記のような理由が、このような市場の主な要因となっていると思われます。

  • モーゲッジの金利が歴史的に低い
  • 年間で一番売買が多く、活発な春(3月〜5月)にかけて、コロナ渦の不透明な状況下、不動産市場にストップがかかったため、その分の需要が夏から秋に流れ込んだ。
  • 家にいる時間が長くなり、また、在宅勤務も多くなったため、家の居心地、ロケーション、サイズやタイプの見直しをし、買い替えを希望する人たちが増えた。

売買件数

トロントリージョナル不動産協会によりますと、MLSシステムを通した、グレータートロント地区の、10月度の住宅売買件数は、 10,563件と報告されました。前年同時期と比べると25.1%増しです。また、季節調整の先月9月からは、4%の減少となりました。

平均売買価格

10月度の平均売買価格については、グレータートロント地区全般で、$968,318でした。この平均値は、昨年同時期と比べ、13.7%の上昇となります。また、季節調整では、前月9月と比べますと、0.3%増しとなりました。

10月の新売り出し物件数

10月度は、GTAで17,802件の新しい物件が市場に売り出されました。これは、昨年同時期の36.4%増しとなります。

全体的に、GTAの住宅売買は、活発な動きが続いておりますが、家のタイプ別、また、地域別などにより、違いがあります。特に、予想通り、トロント郊外の比較的値段が手頃なDurham地区などの一戸建ての価格上昇が著しくなっています。一方、ダウンタウンなど、市内のコンドミニアムの市場物件数は、新築物件の完成なども重なり、昨年度の2倍以上になっており、その供給の増加は、今後、販売価格にネガティブな影響を与える可能性があると思われます。

* Sesonally Adjusted - CREAが実施する暫定的な季節調整。通常の季節変動を削除することで、月次の変化と根本的な傾向をより有意義に分析できます。