今日で、今年も半年が過ぎますね。あっという間のローラーコースターに乗ったような半年だった気がします。特にやはり、コロナウイルスの影響は、前代未聞、全世界を巻き込み、今では、グローバルレベルで、1000万人の感染者との事。それでも、カナダは、比較的早めに、政府の方針が出て、ソーシャルディスタンスを取り入れ、政府の国民に対する経済的支援も、この状況下、満足できるものであったと思います。トロントを中心に、オンタリオ州は、ケベック州に次いでカナダで2番目に、感染者数が多くはありますが、日々、新感染者数は、減ってきていて、徐々に自粛緩和も進んでいます。

今年前半のGTA不動産市場

不動産市場に関しては、今年は、経済の安定と、長期的移民受け入れのプランに伴う、人口増加、モーゲッジの低レートなど、不動産売買を活発にする要素が合間って、好調なスタートを切りました。そして、それが、2月から3月にかけての年間で一番活発な、春のマーケットにかかると、需要に、供給が追いつかない状態となり、競売などで、価格の上昇も進んでいました。今振り返ると、あのままの状態が続いていたら、2017年の春のように、一気に不動産市場が停滞、価格も下がるというパターンの繰り返しになっていたのではないかと思います。値段も一気にあがれば当然どこかで調整がきます。(ちなみに、過去40年間のトロントエリア不動産協会管轄の住宅の平均売買価格は、平均にして、6.7%増です。)

3月中旬、約100日前に、オンタリオ州も、非常事態宣告が出され、エッセンシャルビジネス以外は、クローズ、ステイホームなど、人々の不安の中、いわゆる停止命令が出て、不動産は、エッセンシャルビジネスではあるものの、どうしても、売買しなければならない場合にとどまっていたので、4月は、前年より、67%も売買件数が落ちました。その後、5月は、売買件数は、4月の1、5倍、6月も、正式な数字はまだ出ていませんが、5月より多くなる見込みで、4月が、一番不動産の停滞期だったといえるでしょう。ちなみに、売買件数が減っても、それに比例して、市場物件も減っており、平均価格に関しては、4月で前年比と同様、5月は、前年比、約3%増しとなっています。

コロナの影響による、不動産取引方法の変化(革新)

今回のソーシャルディスタンスにより、色々な新しいツールもできました。書類はすでに、オンラインで、全てサインできるシステムがありましたが、今回、バーチャルショーイングなるものができ、実際、見学に行かなくても、家の隅々まで、オンラインでみれ、また、エージェントとも一緒に会話をしながら、操作できるシステムで、これも、今後もっと浸透するでしょう。

また、オープンハウスが禁止になったことから、バーチャルオープンハウスとしてエージェントが、SNSを使い、オープンハウスを行うというのも、新しい取り組みです。

不動産弁護士も、今回のソーシャルディスタンスにより、クライアントは、事務所に出向かず、オンラインで、面談、署名した書類も宅配でのやり取りができるようになりました。また、入金関係もチェック不可、銀行間でのトランスファーとなりました。

今後の不動産市場は?2020 2.0

今年の今後の不動産市場の予測は、秋にはコロナの第二波が来るとも言われている現在、難しいですが、ある程度、現在の規制が緩和されれば、上半期に比べると、売買件数、平均価格共に増えると思います。もちろん、消費者の信頼感が戻るまでには時間がかかり、今まで通りとはいきませんが、住居は常に必要です。そして、この歴史的に見ても最低のモーゲッジレートは、安定した収入のある、買い手にとっては、魅力的でしょう。

住宅タイプのの需要についてですが、仕事のオンライン化が進み、自宅勤務も増えると、ダウンタウンや、駅近くに住む必要性もなくなり、今後、郊外の家が人気になるのではないかとの質問を受けたりします。5月度の数字なので、コロナの影響とは言い難いですが、傾向として、一軒家の売買件数が増えています。これは、コンドと、一軒家の価格差が縮まってきていることが大きな原因かと思われます。それに、コロナの影響で、自宅勤務が増える、エレベーターなどシェアースペースがなく、庭など外のスペースがある、一軒家の人気も増えるのは、論理として頷けます。ただ、コロナも、今から2年後、3年後には、ワクチンもでき、収まっていると思いますので、郊外の家の人気が今後ずっと続くのかといえば、そうとも限らないと思います。やはり、トロントは活気のある街、人口も増え、街に活気が戻ったら、ダウンタウンに住みた、ダウンタウンのライフスタイルがいいという人々は、少なくないでしょう。

ハッピーカナダデー!

明日は、カナダデー、カナダの153歳の誕生日です。私は、カナダのトロントに1992年に来て、今では、カナダ住まいが、日本にいた頃より長くなりました。どの国もそれぞれ長所、短所があると思いますが、いろんな移民が集まり、カナダという国を支えているここ、トロントが、私は大好きです。この大好きな街の住まいの売買のお手伝いをする仕事ができて、ありがたいと思います。カナダに感謝。