トロントの東部Waterfront地区の開発については、この数年、トロント市は、Waterfront Torontoという実行団体を作って話がすすめられており、2017年10月に、グーグルの姉妹会社である、Sidewalk Labsがその開発プランを請け負うことが決定していました。Sidewalk Labsは、この地区の12エーカーの土地を未来型、革新的なデザインと、経済加速地区にすると、提案していました。

しかしながら、この画期的なテクノロジーを施した「Smart City」の案は、批判もありました。特に、知的財産権侵害において、問題となっており、そのためプランの取り掛かりも遅れていました。特に、当初12エーカーでの提案が、Sidewalk Labs側では、小さすぎると、一時は、190エーカーまで広げる方向に向かい、昨年やっと、トロント市と12エーカーに戻すことに同意となったばかりでした。

Sidewalk Labsは、今回のコロナウイルスの影響で、トロント市と共同でトロント市と一緒に開発してきた、中核部分を犠牲にすることなく、このウォーターフロントのコミュニティーを構築するのは、財政的に実行不可となったと述べています。

トロントのJohn Tory市長は、「Sidewalk Labsの退きの決定は、残念だが、これは、Quaysideの開発の次の多いなる機会につながる。この地域は、ウォーターフロントの重要な未開発地域であり、この開発を新たに取り組む熱心なパートナーが必ずいると確信している。私たちの目標は、世界中の都市の羨望の的であり、将来の標識となる、このイノベーションに焦点を当てた地域を最終的に構築することです。」と述べています。

このQuaysideのプロジェクトには、トロント市の未来都市となるべく、かなり大きな期待を持たれていたものですが、それが一旦中止となり、この先、どのような開発がいつ行われるか、現段階では未定です。私個人的には、カナダの大都市、トロント市の都市開発については、やはりカナダの会社に開発してもらいたいと思います。今回のSidewalk Labsのキャンセルが、国内で経済を循環させることを優先にする機会となることを願います。