2018年の6月度のグレータートロントの統計が発表されました。

全住宅タイプのグレータートロント、6月の平均セールス価格は、$807,871で、これは、昨年同時期の、$794,000を2%上回る結果となりました。

これを、今年の上半期、6月までの平均にすると、平均セールス価格は、$789,893となっています。昨年2017年春は、GTA住宅市場は異常なまでの高騰状態でしたが、4月20日に政府が導入した、非居住者購入者税を含める、オンタリオ州のFair Housing Planの影響などで、5月以降市場が、平均セールス価格、セールス数共に、下降し、そのスローになった市場状況が今年の春も継続していました。そのため、結果的に、今年の上半期の平均セールス価格は、昨年の上半期にくらべ、9.2%減となっています。

さて、実際、GTAの現在の市場はどうなのでしょうか。これからどのような動向が予想されるのでしょうか。

不動産市場は、需要供給の割合に大きく影響を受けます。その重要供給を示す目安として、私たちが使う数値は、MOI(Month of Inventory)です。これは、市場に出ているリスチィングの数をその折のセールスの数で割った数字で、現在、新しい物件が市場に出なければ、全ての家が売れてしまうまでに何ヶ月かかるかという数字になります。その数字が4ヶ月以下では、売り手市場、4~5ヶ月で、バランスマーケット、5ヶ月以上になれば、買い手市場といわれます。この6月は、2.57 MOIでした。これをみても、また、今年になり、平均価格も緩やかに上昇している点などを考えても、今年の不動産はまったく健全で、そうあるべき状態に戻ったといえると思います。

また、ほかに注目に当たる点としては、コンドミニアムの価格が、引き続き上昇し続けていることでしょう。比較的に、値段がまだ安いコンドミニアムを住まいに考える人が増えており、ローライズの家屋と、ハイライズのコンドミニアムの価格のギャップがだんだん狭まっています。今後もこの傾向は続くと見られます。