皆様は、新築コンドミニアムのユニットのアサイメント(譲渡)という言葉をお聞きになったことがありますか?このアサイメントセールは、基本的に合法的な不動産売買の一つですが、通常の売買契約に比べ、少し込み入っていますので、ここでは、そのアサイメントについてお話しさせていただきます。

アサイメントセールとは?

アサイメントというのは、基本的に契約の売却または資産を取得する権利です。セールにより、その権利を譲渡するわけですが、よくあるパターンでは、新築のコンドミニアムをビルダーから購入した、不動産の元の購入者(「譲渡人」assignor )がその権利を売却し、それによって元の契約に基づく利息と義務を新しい購入者(「譲受人」assigner )に譲渡する取引です。譲受人は通常、当初の売買契約に基づく譲渡人の義務および義務のすべてを引き受けます。これらの権利と義務は、譲渡人がビルダーと取り交わした、元の売買契約書に記載されており、暫定的な居住期間中の利息の支払い、税金、維持費などの条件が含まれています。そのコンドミニアムが完了(建築が終了、コンドミニアムとしての登録終了)して、初めて、譲受人は不動産の所有権を付与され、その際、すべての最終的な閉鎖費用(クロージングコスト)が発生します。


a)譲渡人(assignor):譲渡人は、ビルダーからのユニットの最初の購入者。
b)譲受人 (assigner):譲受人は、譲受人からの売買契約の購入者。

どんなメリットがあるの?

住宅資産取得の権利の譲渡という、一見わかりにくいセールですが、どのような場合、どのようなメリットがあるのでしょうか。譲渡人と譲受人の両者の立場から見てみましょう。

譲渡人にっとっての1番のメリットは、ビルダーからユニットを購入してから支払うデポジット金(ユニットの価格の20%ほど)を支払うだけで、コンドミニアムの完成までに手放すため、ランドトランスファータックス(不動産譲渡税)や、新築物件所得時に支払う閉鎖費用(クロージングコスト)を支払う必要がないということでしょう。通常譲渡人は、ビルダーに支払ったデポジットを回収し、追加費用なしに、収益を得ることができます。

また、収益面だけでなく、新築コンドミニアムをビルダーから購入する場合、実際にそのプロジェクトが完成するまで4、5年かかりますので、その間に、予定、状況が変わるなどで、完成を待たずに売却する必要性ができることも多々あります。

次に、成就人にとってのメリット、どうして、アサイメントセールで、不動産の権利を購入するかということですが、まず、価格的に、そのプロジェクトの完成後に売りに出る場合より、安く購入することができる。また、近年の新築物件は、発売後すぐに完売することが多く、特に人気のあるプロジェクトで、発売時に購入できなかったバイヤーが、そのアサイメントができるの狙って、購入することもよくあります。

基本的なガイドライン(譲渡側)

  • 元の売買契約は譲渡可能かどうかを確認する。
  • アサインメントのマーケティングに制限があり、MLSへの掲載ができないケースが多いので、広告のツールは限られる。
  • ビルダーは、譲渡人と譲受人にビルダーの同意書またはビルダーの譲渡契約書への署名を要求する場合がある。また、譲受人は、住宅ローンを取得できることを証明する必要がある場合がある。
  • 譲渡人は通常、ビルダーの同意を取得し、同意料を支払うことに同意する(譲受人の場合もあり)。
  • 譲受人は、入居時にビルダーにすでに支払われた保証金(および場合によっては保証金の利息)に等しい金額を譲渡人に支払うよう求められることが多い。
  • 譲受人に元の売買契約書およびすべての関連文書を提供する。
  • 譲受人が購入を完了しなかった場合、譲受人は通常、ビルダーに対する義務から解放されず、完了責任がかかる場合がある。
  • 譲渡人は、1、弁護士費用と支払い。2、ビルダーの同意料及び、または譲渡料。3、不動産手数料。を支払う。
  • 開発者による日付の変更またはその他の変更は、譲受人が譲受人に送信する必要がある。

基本的なガイドライン#1 (譲受側)

  • 譲渡契約を締結する。
  • 売買契約書および関連文書を入手する。その際、義務を注意深く確認する必要があり、アサイメントセールについて、詳しい弁護士に書類を確認してもらう事が大切。
  • 譲受人は、ユニットの入居が可能となった時点で、以下の支払いが発生する。1、最終のデポジットに支払い、2、入居料(Occupacy fee)と呼ばれる月々の支払いで、それには、推定の固定資産税、推定の管理費、購入価格に対するビルダーのローンの金利で計算される。譲受人は通常、6〜12ヶ月分の小切手をビルダーに送付する。
  • 譲受人は、ユニットの入居に関し、該当するすべての金銭的義務を負う。
  • コンドミニアムが登録された後、最終的にクロージングすると、ビルダーは所有権を譲受人に譲渡します。譲受人は残金をビルダーに支払います。譲受人は、譲渡の条件に応じて、譲渡人に未払いの金額を支払う。
  • 譲受人は、譲受人に元の売買契約書、該当するすべての修正条項、および該当するすべての文書を提供することを条件として、オファーを作成する条項を含める必要がある。

譲受人の費用について

譲受人は、譲渡人に対し、契約書に則って、譲渡人がビルダーに支払った費用以上の支払いをすることになりますが、それに関し、上記にあるように、通常、Occupancy Feeと呼ばれる、コンドミニアムが入居完了となった時点で、ビルダーに支払いが生じますが、コンドミニアムが正式登録され、クロージングとなった際には、ビルダーに対し、下記のような費用が生じます。

  • 最大2年間の推定固定資産税
  • 水力/水/ガスメーターの設置および接続料金(1メートルあたり約500〜700ドル)
  • 開発費/課税(数千ドル)
  • タリオン新住宅保証 (600〜1,900ドル。料金体系については、TarionのWebサイトを参照)
  • ビルダーの住宅ローンの排出(約住宅ローンあたり200〜300ドル)
  • ビルダーの弁護士の弁護士会の費用(約70ドル)
  • ビルダーの補償–譲渡人の預金小切手を処理するコスト(約$ 250)
  • コンドミニアムの予備金に当てられる、2ヶ月の入居料相当額。
  • 売買契約に定められたその他の金額。

また、譲受人は、下記費用を負担する必要もあります。
a)弁護士費用と支払い
b)不動産譲渡税(州および地方自治体)。
c)GST / HSTリベート
d)地方税。
その他の税務上の影響については、弁護士/会計士に相談が必要。

新築物件の増加に伴い、アサイメントセールも多くなってきており、その取り扱い経験も多い弁護士も増えてきています。また、不動産エージェントもその売買のお手伝いをする機会も多くなってきており、かなり詳細に渡り、慎重な契約作成が必要なケースでも、対応させていただいております。やはり、複雑な売買となりますので、アサイメントで物件を購入したい場合も、売却した場合も、よくその工程を理解して、決断されることをお勧めします。