カナダ・トロントでの家探し日本では、頻繁に家を買い換えるという習慣がありませんが、カナダでは、よく、結婚、出産、家族の増加、子供の独立、退職など家族環境が変わるたびにそれにあわせて生活に適する家に買い換えることが珍しくありません。また、特にトロントは移民なども含め、人口増加が続いており、不動産の売買件数はかなり多いです。

カナダでは、売りに出る不動産の95%以上が、MLS (マルチプル リスティング サービス)というシステムに登録されます。このシステムに登録された不動産は、各都市の不動産協会(トロント近郊を含む、トロントエリアでは、トロント不動産協会)に所属する全エージェントが照会、仲介することができる仕組みになっています。したがって、不動産を購入するにあたり、利用するエージェントは、エリアに詳しく、経験の豊富な信頼の置ける不動産仲介人、一人を選べば、市場に出ているすべての物件をカバーすることができます。下記項目は、大まかな不動産購入に向けての手続き等の手順ですが、最初の段階から、ご案内、金融関係および、弁護士等の紹介まで、わかりやすくご説明させていただきます。

不動産購入の手順

1.予算、地区、家のタイプの絞込み

大半の不動産購入者は、モーゲッジ(住宅ローン)を組みますが、予算を組むにあたり、銀行もしくは、金融機関からのプリアプルーバル(ローンの条件付認可)をとることをお勧めします。プリアプルーバルは、申請者の頭金、収入、金利、信頼性などを統括的に考慮して出されるものですので、具体的にいくらまでローンを組むことができるのか、また、月々の返金額もわかります。また、それにより、なお具体的な家の予算組みができます。
また、どの地区に住むか検討し、ある程度エリアを絞り込むことは家の購入に際し、大切な要素です。交通機関へのアクセス、学校区、住居環境などは予めよく検討される必要があります。

主な家のタイプ

コンドミニアム

コンドミニアム高層アパート型コンドミニアムと、タウンハウスとあります。いずれも、購入者は、ビルのユニットが自分の所有となりますが、ロビー、設備など他の所有者と共有となります。また、月々管理費を支払う必要があります。

フリーホールド

土地も含め、家屋がすべて購入者の所有となり、したがって、すべて自分で管理する必要があります。一戸建ては、主なフリーホールドの不動産ですが、そのほか、家の一方が隣接している、semi-detachedと呼ばれる家も多いです。

2.不動産物件の見学

ご予算、地区、家のタイプが決まったら、MLSシステムを使い、具体的に市場に出ている物件の検索をします。自分の希望にあい、興味のある物件があれば、予約を取り、家の見学をします。よく、リスティングには、家の中の写真や、Virtual Tourがありますので、予め家の雰囲気はつかめると思いますが、実際見学してみると、感じが違っていたというのはよくあることです。また、見学する家の周りの家の様子近所の住民の様子などもチェックすることをお勧めします。

3.オファーの提出

希望の家が見つかったら、オファー(Agreement of Purchase and Sale)を作成し、購入の交渉に入ります。オファーには、希望購入価格、引渡し日、購入条件など具体的な内容が記載されます。また、オファーする値段は、購入できるかどうかにかかわる一番大切な要素ですが、これに関しては、過去売れた同様の物件の資料等を加味し、また、市場が売り手市場か、買い手市場かによって、適正価格をアドバイスさせていただきます。この後、売り手のエージェントを通して、売り手と交渉となりますが、すべてのオファー内容に両者が同意し、契約が完了した段階で、買い手は、デポジットとして、通常、買値の約5%ほどを、いったん提出します。このデポジットは、購入資金の一部に充当されます。

4.コンディションの期間 (仮契約期間)契約から3日から7日間

オファーに買い手からの条件として売り手によく求める項目がいくつかあります。たとえば、買い手が、モーゲッジを希望の金利で組めることや、家の場合は、ホームインスペクションを行い、家に見えない大きな破損や、問題がないことを確認するなど。また、コンドミニアムの購入の場合は、Status Certificateといって、コンドミニアムの管理会社が作成する、コンドミニアムの経済的状況、規則、など最新のレポートを取り寄せ、弁護士が内容をチェックして問題がないことを確認するというのもよく使われるコンディションです。これらコンディションは、買い手の権利を守るもので、この条件が取り除かれて初めて、契約が正式に締結となります。

5.クロージングの準備

契約完了後、クロージング(決済資金が入金され、名義変更手続きが済まされる日)までには、通常、60日から90日ほどあります。その間に、ローン融資金融機関に必要書類を提出し、資金融資実行を依頼、家屋保険の購入などの準備をします。登記などや、融資金融機関からのファンドの受け取りのアレンジなど細かい業務は弁護士が行います。

6.引越し準備・入居

クロージングの日の夕方、鍵がもらえますので、その後、入居となります。入居前には、カナダポストに住所変更届を提出したり、電気、ガス会社にアカウント設置の登録をしたり、何かと必要なことが発生します。スムーズに新しいお住まいに入居できるようお手伝いします。

家の購入、ローンなどご質問がありましたら、お気軽のお問い合わせください。

お急ぎの方はお電話でもお問い合わせください